aroma72 ハーブ天然ものがたり

魔術から化粧品、厨房から医薬まで。ハーブ今昔、天然もの、所感まじり。

しそ

天下無双のシソ科ハーブ


アロマやハーブをまなびはじめると、シソ科ハーブの天下無双っぷりに感服します。


日本文化をささえてきた しそ(赤紫蘇や大葉)はもちろん、バジル、ミント、ローズマリー、ラベンダー、セージ、マジョラム、オレガノ、タイム、レモンバーム、パチュリなど、アロマ業界の王道ハーブがめじろ押しです。


シソ科の名をそのままうけついだ和ハーブの代表 しそ は、ヒマラヤ、ミャンマー、中国南部原産といわれています。


しそ



日本でも縄文遺跡からシソの種実が出土しており、太古の時代に大陸からもちこまれた栽培種によって、日本に根づいたと考えられています。


平安時代の法典、「延喜式(えんぎしき)」には蘇子(いぬえ)の名で記載され、「いぬ」は似て非なるもの、「え」はエゴマのことで、エゴマに似ている植物という意味で命名されたと考えられています。



エゴマ(荏胡麻、学名:Perilla frutescens)はシソ科の一年草。

シソ(青紫蘇)とは同種の変種。東南アジア原産とされる。

地方名にジュウネンがあり、食べると十年長生きできるという謂れから。

古名、漢名は、荏(え)。

名称に「ゴマ」とつくが、ゴマ(ゴマ科ゴマ属)とは別の種の植物。


現在「紫蘇」と表記するのはあかじそのことで、緑のしそは大葉とよぶのが一般的なようです。


紫蘇


学術的に大葉(あおじそ)は紫蘇(あかじそ)の変種と定義されています。


中国の伝説で、食中毒をおこして死にかけた人に、紫蘇を煎じてのませたところ回復したというものがあり、死の淵から紫の草で蘇ったという逸話から、紫蘇という名がついたといわれています。


あしらい、副菜、薬味、梅の着色、ゆかりなどのふりかけ、刺身のツマと、日本の食卓にかかせない しそ は、和の香味菜、香味ハーブの代表格。


畑で栽培されていたものが、周囲にとんでひろがって、さらに野っぱらや山林へと自生地を拡大してゆきました。


夏は葉を、秋には穂状となって咲く花(穂じそ)で香りをたのしむことができ、種子は七味唐辛子の素材として有名です。


スプラウトを刺身のツマにだされる店もおおいですね。


しそ


しその香り(精油)には、ペリルアルデヒド(モノテルペン類)という防腐・殺菌力のつよい成分が約50%ふくまれ、しその特徴的な香りをなしています。


食欲増進、健胃作用、抗菌力もあることから、日本では刺身のあしらいとして、ツマの座にながいこと君臨しています。


アジア圏の食卓ではおなじみの香りですが、西洋にひろがらなかったので、アロマ業界でスポットライトがあたることはありませんでした。


梅干しと生魚の食文化がある日本では、なくてはならないシソ科ハーブですから、梅干しの伝統がつづくかぎり、しその葉も日本から消えゆくことはないだろうと思っています。


中医学では赤紫蘇の葉を紫蘇葉(しそよう)、種を紫蘇子(しそし)と呼び、気が滞っている部位にはたらきかけて湿気をおいはらい、気をととのえる薬草と位置づけられています。


日本薬局方にも蘇葉(そよう)という名で収載されています。



星とハーブ


水の気がふえる季節から旬となる しその葉は、防腐・殺菌力にすぐれた香り成分を半分以上身のうちにやどし、葉を大きく繁らせます。


栽培種は一年中スーパーにならんでおり、育成も比較的かんたんなので家庭菜園の人気ものです。


湿度のたかい日は大葉をたっぷりあしらうだけで食卓はとても涼やかになります。


シソ科のハーブは、水気が旺盛すぎて循環がとどこおり、からだや感情がめいってしまうときに本領発揮します。


湿度を散らし、水分が移動・循環するのをたすけるとされ、占星学でいうところの水星パワーをもたらすハーブと定義されます。


占星学をつかってからだとこころを調整する手法は古代西洋からはじまり、医学の父として名高いヒポクラテス(BC400年ころ)は、からだの変調と惑星の周期が密接に関連していると考え、占星学の基礎的知識を診断に活用していました。



スイスの医師で錬金術師として名高く、占星学者でもあったパラケルスス(1500年ころ)は、からだの部位や内臓に惑星をあてはめ、薬草、貴石、色彩に影響をおよぼす「支配星」について集録しました。




イギリスでセンセーショナルな薬草本を出版したハーバリスト、ニコラス・カルペパー(1600年代)は、星と植物の関連性、疾病についての処方を一般に開示しました。


当時ハーブの知識は民間に開示されず、聖職者と権力者のみがあつかうもので、一般人がハーブを植えたりかってに使用したりすると魔女狩りにあった時代です。


先進的な哲学者のルドルフ・シュタイナー(1861- 1925年)は人体と宇宙リズムの関連性や、星と人間について精力的に講義や執筆をされ、その記録はたくさんの書籍として出版されています。


西洋には古代から、ハーブを温度や湿度というエネルギーで分類し、占星学の星座や惑星に関連させて学ぶことを通例とする学派がありました。


ニコラスカルペパー、ハーブ事典 



星座、惑星が象徴するものと、からだのつながりを、ホリスティックなたてつけで整理して、わたしたちが宇宙のいちホロンであることを思いださせてくれる松村潔先生の著書「ボディアストロロジー」から引用します。


内臓は惑星と共鳴しているというのは昔からよく知られていましたが、人間を境界線にして、人間よりも大きな惑星や天体、そして人間の内側で、人間よりも小さい内臓は鏡のよう対応しています。

内臓のメッセージは、いつもは隠されています。

でないと、私たちは平穏に暮らせません。

何か食べるたびに、食物と戦う胃の奮闘が伝わってくると、目の前でしなくてはならないことにも手がつけられなくなってきます。


「ボディアストロロジー」松村潔 説話社



参考図書



シソ科のハーブは種類がおおく、人の生活領域にもひろくふかく浸透して、前述したようにアロマ・ハーブ業界を支えるポピュラーな品種がたくさんあります。


ひとつの属にたくさんの種があり、環境に適応して、かおりや葉のカタチ、花の色を変えながらバラエティ豊かに繁殖する、そんな植生もまた、水星象徴をよく表していると感じています。


占星学での水星象徴

知性、認知力、思考力、言語能力、会話、機敏、移動、創意工夫、外にむかう行為のはじまり、適応力、など

水星 英語:Mercury マーキュリー、ラテン語:Mercurius メリクリウス


最内周惑星で運行が速いことから、ヘルメースと同一視されていた俊足の神メリクリウスの名があてられ、これが英語のマーキュリー(Mercury = 水星)の語源となった。


古代中国では水星は「辰星」の名で知られ、方角の「北」、五行思想の「水」と対比させていた。

水を当てはめた理由は、流水を水星の公転速度の速さに見立てたためであり、西洋の俊足神メルクリウスと同じ着眼である。

現代でも、中国・日本・韓国・ベトナムでは漢字で「水星」と書かれ、五行思想の反映が見られる。


水星は七曜・九曜の1つで、10大天体の1つである。

西洋占星術では、双児宮と処女宮の支配星で、吉星である。流動性を示し、通信・交通・商売・旅行・学問・知識関係・兄弟に当てはまる


ウィキペディア-水星

水星の基本データ

昼と夜の温度差 約600℃

水星の自転周期 約55日(地球は約24時間)

公転周期 約88日(地球は約365日)


JAXA 水星磁気圏探査機「みお」 



水星のちからに同期すると、小気味よいスピード感のとりこになって、なんでもスパッスパッとかたづけたくなります。


シソ科ハーブの防腐・抗菌作用には、どんなに足のはやい菌も追いつけないという、水星のスピード魔法がかかっているのかもしれません。


惑星も、恒星も、星はみんなうごいている。


追いかけっこをしながら遊んでいるような、星たちのイメージ動画お借りしました。



The helical model - our solar system is a vortex


宇宙が織りなすうごきは、出入口のないローテーションではなく、とびだしたり、突入したりできるボルテックスなんだなぁと、あらためて思います。


☆☆☆


お読みくださりありがとうございました。
こちらにもぜひ遊びにきてください。
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